「マルキ」の木材

マルキのこだわりは、家を建てる前から始まっています。
家を建てるための、最適な木材を用意するのが、大工として『木の専門家』としてのこだわりです。

マルキは、木が本来持つ「木の香り」「木の美しさ」「木の粘り強さ」を最大限に活かします。

最適な木材を作る段階で、木の持つ本来の力を引き出すため大切にしていること

1. 信頼できる木こりが伐採した丸太を直接仕入れ
2. 自由な長さで無駄のない加工をする製材
3. 木の本来の素晴らしさを保つための乾燥技術

この3つの仕組みを取り入れています。

伐採のこだわり

信頼する地元の木こりと木の状態などをしっかり確認し合い、厳選した木を買い付けしています。

信頼できる木こりが伐採する地元の木

マルキが信頼する木は、50~80年間丁寧に手入れされ、所有者が守り続けたまっすぐで節があまりない、綺麗な木です。

地元の大工だからこそのメリットは、時折山を訪れ、木こりの話を聞くなどして、しっかりと確認できることです。
大切に育てられていることが確認できることが、品質を高い水準で保つことに繋がります。

信頼できる木こりから、同じ時期に同じ地域で伐採された丸太を仕入れることで、高品質なうえに、同じような品質・同じような木肌の木材が手に入ります。
市場から仕入れる場合、太さは一定だが品質や木肌が選べないのに比べ、より高品質で使い勝手がよく、見た目の色目を調整しやすい木材が手に入るのです。

伐採の時期

マルキでは、『切り旬』にこだわります。

通常、丸太は1年中伐採されていますが、実は丸太にも「切り旬」というのがあります。
「切り旬」とはすなわち木が一番良い状態で伐採でき、その後も一番良い状態の建材となる時期のことです。

丸太を切るタイミングで最も良いのは、9月下旬から12月上旬頃です。

木は秋になると、冬に向けて水分の吸い上げが少なくなります。
1月頃になると、芽吹くための準備として水分の吸い上げが活発になります。
木が活動を休んでいる時期なので、腐りにくくカビが発生しにくいと言われ、この時期の伐採が、昔から語り継がれる『切り旬』です。

そこで、マルキでは、切る時期をその時期に指定しています。

製材のこだわり

マルキの製材は、4代目飯野喜美男が大工・棟梁を経て丸喜製材有限会社を設立した事が始まりです。

大工にとって一番重要なことは、どんな『木材』を選ぶかです。
4代目がどうしても手にいれたかった12メートルで繋ぎなし1本の丸太。市場にないなら丸太を買い付けて自分で製材してしまおう、と思ったのがきっかけです。

市場で木材を仕入れるのは、コストがかかるうえ、予算の都合で選択肢が少なくなることもありますが、自社で丸太を買い付けて製材するのであれば、一本丸ごと、捨てるところがなく使えるためコストダウンにつながり、納得のいく良質な木材を仕入れる事ができます。良質な木材で建てた家は歪みが生じたりしません。
お客様にとっても大工にとっても『製材する大工』はいいことづくめなのです。

乾燥のこだわり

マルキでは、本来木が持つ「木の香り」「木の美しさ」「木の粘り強さ」を最大限に活かすため、乾燥方法に工夫をしています。

木材は強度を発揮するために乾燥が必要です。本来の木材の素晴らしさを最も活かすための乾燥方法は、外に置いて木を自然と乾燥させる自然乾燥です。天然乾燥では半年から十年の年月をかけて、じっくりと木材を乾燥させます。

自然乾燥では、木のひび割れもなく仕上がるので、マルキでは、化粧材といった暮らす人の目に触れる場所には、天然乾燥の木材を使っています。

残念ながら、天然乾燥では乾燥に時間、コストがかかってしまうので、現実的には人工的な乾燥手段も併用することも必要です。

マルキでは、低中温乾燥を人工乾燥手段として導入しています。低中温乾燥とは、30℃~70℃で10〜15日ほどかけて木を乾燥させることです。

現代では、日本の8~9割の製材所が高温乾燥を行っていると言われています。
時間短縮に繋がり効率的だからです。

高温で乾燥する方が短時間で効率が良いのですが、その代償として木にストレスを与えてしまい、もともとの木の香りや色艶が失われてしまいます。
また、油分が抜けてしまうため、地震や雨風などで木に荷重がかかった時に耐える「粘り強さ」が弱まってしまいます。

マルキでは、もともと木が持っている、木の香りと木の色艶を最大限に活かす木材を得るため、低中温乾燥をする設備を構築しました。
天然乾燥と低中温乾燥により、『自然のままの香り』『自然なままの色艶』『自然なままの粘り強さ』を保ち、『森で深呼吸するような居心地のよさ』『いつまでも見ていたい木の美しさ』『木に守られる安心感』をお届けします。

なお、マルキが導入した乾燥装置は、バイオマスエネルギーを活用した独自のものです。製材や大工仕事で生じた木屑を燃焼して乾燥に用いることで、無駄になる木がないように、木の端々まで有効利用できるようにしています。

マルキの製材所や乾燥の現場の見学も随時受け付けております。木の香りが溢れる現場でぜひ木の素晴らしさを味わってください。「問い合わせ」からご連絡ください。